★あいつは教育係☆
「何なんですか?ヤンキー少女って......」


いや......だって見るからにヤンキーっぽいだろ?
それに

「今だって喧嘩してただろう?」

俺がそう聞いたら

「喧嘩じゃないし。絡まれていたので助けただけ。」

とヤンキー少女は言った。

「それに、ヤンキー少女じゃなくて、岩井華(いわいはな)と言う名前がちゃんとあるから!」

と付け足して。


岩井華ね......


それより

「あのさ、いつも思うんだけど、なんで誰も指名しないで、紅茶とケーキだけ食べて帰るんだ?」

どうしても気になったから思い切って聞いてみた。

ヤンキー少女......華は、暫く黙っていたが

「私の質問にも答えくれたら、答える。」

と言った。

質問?なんだ?

華は、ちょっと言いにくそうに、口をモゴモゴしながらも、俺に聞いてきた。

「なんで着物なの?」

は?なんで着物なの?
質問したい事はそれだったのか?

俺はサラッと

「着物が好きだからだ。」

と答えた。

華は暫く目をパチクリさせ

そして、声をあげて大笑いした。

......なんだよ。
文句あるのかよ?


「その顔で着物好きって......」

ムカッ......

「悪かったな!俺はクォーターなんだよ。だけど、父方のじぃちゃんの血を多く受け継いだから、古き良き日本の男でもあるんだよ。和室が落ち着くし、和食が好きだし、私服は着物が良いし、好きなタイプは大和撫子なんだよ!」

俺がそう言うと

華はますます大笑いした。
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