★あいつは教育係☆
「あっははは......最高!ってか、大和撫子って今時だよ!」

悪かったな!
というか

「お前、絶対に俺より年下だろ?年上にはきちんと敬語を使えよ。それに、お前の質問に答えたんだから、お前も質問に答えろよ?」

華は確かに年下だけどさ......とかブツブツ言いながらも

「指名はしようとしたんだよ......」

とだけ言った。

「誰を?」

と間髪を入れずに聞いてみると

華は黙って俺を指差した。

えっ?俺?


「本当は知ってた。私服が......着物だっていう事も。気付いてないだろうけど、よくすれ違ったりしたから。」

......マジで?

「で、偶然立ち寄ってみたSweet☆Rainに徹......さんがいて、指名してみようと思ったんだけど、なんか忙しそうとか思うと、指名し辛くて......結局、紅茶とケーキだけ食べて帰っちゃうの。」


忙しそうだから躊躇したとか......


「別に躊躇しなくて呼んでも良いんだぞ?」

と、俺はごく自然に華の頭を撫でた。

そうしたら華の顔が

凄く真っ赤になって......


なんだよ。
可愛いところあるじゃん。

冗談っぽく

「俺の事好き?」

って聞いたら

華の顔がますます真っ赤になって......
目には涙をためて

華はちっちゃく頷いた。

えっ?

「マジで?」

俺は思わず聞き返した。

「ただ初めは憧れだったの。でも、あの時徹さんが他の子に微笑んでるのをみて、なんか悔しかった......それから、振り向いて欲しいって思うようになったの。」

あの時の馬鹿みたいは、嫉妬だったのか......

なんかそう考えると、愛しく思うかも。
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