★あいつは教育係☆
「アレンさん?また寝不足ですか?」


霞ちゃんがまた心配そうに俺を見る。


「ん?寝不足ではないんだけどなぁ。ごめん。ぼーっとしてた?」


あの後、本当に見合い相手の写真が送られてきた。


見てないけど。


「そうだ。霞ちゃん、話したい事って?」

今日は話したい事があると、珍しく霞ちゃんからデート(?)に誘われたのだった。


霞ちゃんの表情が急に曇った。


?何か嫌な事があったのかな?


霞ちゃんは暗い表情のまま、ゆっくりと話始めた。


「実は......親から見合いをするように言われてて......」

えっ?

「......霞ちゃんも......?」

「もって事はアレンさんもなんですか?」


あっ!しまった......

つい......

「あー。うん。まぁね......でも、断るつもりだけどね。見合いなんて冗談じゃない......」

「......写真とか送られて来なかったんですか?」

霞ちゃんが俺に聞く。

「送られてきたけど、見てないよ。見る気もないしね。」

と俺は答えた。


「何でですか?写真ぐらい見てあげれば良いのに......」

霞ちゃんがボソッと言う。

何なんだ?さっきから......見合いに賛成な言い方ばかり......


「霞ちゃんは相手の写真みたの?」

今度は俺が霞ちゃんに聞いた。

霞ちゃんは首を縦に振って

「見ました。......優しそうな方でした。」


見合い......

「する気なの?」

また俺は霞ちゃんに聞いた。


霞ちゃんはまた首を縦に振った。
< 81 / 94 >

この作品をシェア

pagetop