翡翠の姫君



―――――――



「―…はい。そこまでー。
筆記用具置いてー」




…終わった…。



出来た…方かな?


一応全部埋められたし。




はぁとため息をついて、隣を横目で見た。



すると、またバチンと目が合う。




「……なに。」



机に肘をつきながら無表情のこの男。



「…別に。」



しらっと答えた。



帰るため、席を立とうとすると



「…あんた…」



隣から声が聞こえた。



「…何?」



「名前は?」


はあ!?名前!?




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