翡翠の姫君


―――――――――


―――――



―アルバニア王国






「レオ殿下、御手紙が届いております。」



「あぁ、御苦労。」



そう言って一通の手紙を受け取る。



「誰からだ?」



隣にいたセルトが覗き込んできた。



手紙の裏を見ると、紋章が書かれたもので留めてあった。



「この紋章は…シルク国だよね。」



さらに、隣にいたティナが呟いた。



シルク国…



とっさに思い浮かんだのは、あの時の…エミリア。


物の様に扱われていた姿。



自然と眉間にシワがよるのが、自分でもわかった。




< 143 / 201 >

この作品をシェア

pagetop