翡翠の姫君




適当に受け流していると




「…それでだ。とりあえず
この服に着替えてくれるかな?」



何が"それで"なのかもわからないまま、私は側近の人に服を渡されて隣の個室に入れられた。




同時に、この城に仕えている人であろう女性が数人入ってきて、強制的に着替えさせられた。




「………なんですかこれは…」




着せられたのは、生まれて初めて着る貴族の正装。



ワンピースがメインで、正装にしては動きやすい服だろうけど…


やっぱり、なんかキラキラしてる気が…




髪は横で一つに束ねていたのをほどかれた。

おろした髪に豪華な髪飾りがつけられる。




…いったい何があるの!?




使いの人達は終始笑顔。




着替え終わり、個室を出る。




「おぉ!!着替え終わったか!!
やはり美しい!!その髪にはぴったりの衣装だな!!」




先ほどと変わらず、ハイテンションで話す王子。





…いい加減、どういう事か説明してほしい。






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