翡翠の姫君




「……は?」



逃げる…?



…逃げるも何も、私は今日初めて王子に会ったんですけど。



「覚えていないかい?
私は君を買ったんだよ。」



"買ったんだよ"




その言葉に頭が真っ白になった。





今日の夕方と同じ。


瞬時に甦るあの時の
記憶の中の会話。





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