翡翠の姫君




「さぁ、レオ殿下。
私にエミリアを返してもらおう。」




そんなセディ王子の言葉を聞きながら。




私はさっき着替えた部屋に戻り、服を調整する時に使ったハサミを手に取った。




「…エミリア?」





不思議そうなセディ王子の声が聞こえ、私は部屋に戻る。





そして王子の目の前で
私はこの翡翠の髪にハサミを入れた。







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