翡翠の姫君
〜第4章〜
逃げる
―あれから
城に帰ると、城門の所で待っててくれていたガクと看護師長に迎えられた。
いつも冷静な2人がすごい焦ってて。
ガクには「もう1人で外出るな!!!」………って怒られた。
看護師長は笑って「無事で良かった。」と言ってくれた。
それから、レオに部屋まで送ってもらったんだけど…
……部屋までの道のりが気まずくてっ…!!
まともに顔が見れなかった。
覚えているのは
「じゃあ、おやすみ。」ってレオが微笑んで言っていた事だけ。
私はそのまま流れる様に、ベッドに倒れ込んで
まだ火照る顔を、一生懸命冷ましながら眠りについた。