翡翠の姫君
そっと川に近づいてベンチに座ろうとした時…
「こんな所までついて来るなよセルト!!」
ガサガサという足音と共に話し声が聞こえた。
―…人っっ!!!??
バッと振り向くと、2人の人。
「「え゛っ」」
私の前に立つ男の子と声がかぶった。
年上…かな?
短めのブラウンの髪に紺碧の瞳。
整った顔立ち。
背は…私より掌一つ分高いくらい?
「おまえ…誰だ?」
「え、ぇっと…」
な、なんて言えばいいんだろう…
私が悩んでいると、またも続けられる言葉。
「おまえ…変わった髪を持ってるな?」