翡翠の姫君




――――――




いつもの場所に着くと
…やっぱりいた。


ベンチの上に座ってる。




「エミリア。」



…呼んでも返事がない。




「おい。エミリア…」


座り込んで覗き込むと



……………寝てる。



規則正しい寝息をたてて
座ったまま…寝てる。



「…大丈夫なのか…?」




とりあえず、このままじゃえらいだろうから、ベンチに横にさせようとゆっくりと体を持ち上げた時




「……軽っ!!!」


こいつ、ちゃんと食べてるのか!?


中身がないんじゃないかと思うくらい、体が軽い。




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