翡翠の姫君
俺はビックリして思わずエミリアの両肩を勢いよく掴んだ。
「どうしたんだ、エミリア!?」
「なっ何でもないよ!!大丈夫!!ちょっと目にゴミがっ…」
…なんて、わかりきった言い訳をしながら、尚も笑って誤魔化そうとしている。
おまえの事だから、心配かけちゃいけないとか思ってるんだろう。
出会ってからそんなに月日は経っていないけど
毎日会って、毎日見てたんだ。
おまえの考えてること…
少しくらいなら俺にだってわかるよ。
でもな、俺はさ。
おまえの抱えているもの、その涙の理由。
どんな些細な事でもいい。
ただ、知りたいんだ。
辛いのなら話せばいい。
どんな事だって聞いてやるから。
だから―…
頼れよ、エミリア。