翡翠の姫君




エミリアの笑顔につられて俺も笑った。




するといきなり


「私…そろそろ帰らないと!!
今日はごちそうさまでした!!」


そう言って、勢いよく立ち上がるエミリア。


「えっ…?エミリア!?」


もう帰るのか…??


驚き、声が少し弱々しくなる。


そんな俺の声に、エミリアは少し振り向き



「バイバイ…レオ」



今にも泣き出しそうに

俺よりも弱々しい声で


笑って言った。





…バイバイ?


いつもは"またね"とかなのに。



その言葉と、あの表情が
どうしても気になったんだ。







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