翡翠の姫君




意味が…わからない。



私は何も言えず唖然としていた。



その時、あの人の顔が豹変した。


気が狂ったのだろうか。

甲高い声で笑いながら



「礼を言うよエミリア。
お前のおかげで私も楽しく暮らせる。お前を育ててきて良かったよ。こんなにも価値がある。」



そう言って、机の上に置いてあった箱を私の前に投げた。


同時に、ガシャッと重そうな音が聞こえる。






―私は目を疑った。






その箱の中身は


大量の…金。



高そうな宝石も紛れてる。









あぁ。






私は




売られたんだ。






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