翡翠の姫君




私が座り込んでいる
目の前にしゃがんで
鞘から抜いていないままの剣で
ナイフを止めていた。



「これ以上…こいつが汚れるような事、言わないでもらえるか。」



そう言って、あの人を睨むレオ。



「なんだい、アンタは!!」


あの人は少し慌てながら叫びだす。



すると、レオが剣を下ろし



「…これは失礼、ご婦人。

私はアルバニア王国、
第2王子レオと申す。」



口元だけ笑ってそう答えた。





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