翡翠の姫君


ゆっくりと立ち上がり、剣を腰にしまいながら続けて話すレオ。


「言わせてもらうが…
エミリアは道具なんかじゃない。

おまえ達の玩具なんかじゃない。」



レオの静かな声が響く。



「…誰よりもあたたかい心を持っている。
優しい心を持っている。


―…立派な人間だ。」





一筋の涙が


静かに頬を伝った。










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