翡翠の姫君


また、止まった涙が溢れてくる。



「………レオ」



私はポツリと呟いた。



「んー?」



「―…ごめんね。」



一瞬、歩くのが止まって


「ここはおまえ…
普通、ありがとうだろ?」

ハァとため息をつきながらレオが言った。




「ごめん………」



そんなレオの声を聞く度、涙が出そうになる。




本当に…ごめんね。





< 76 / 201 >

この作品をシェア

pagetop