翡翠の姫君





気がつけば、いつもの場所に着いていた。



「あっ!!レオ!!」


「大丈夫?エミリア」



セルトさんとティナさんが寄ってきた。



"大丈夫です"と言う前に、
私はそっとベンチに下ろされた。



その前にレオがしゃがみ込む。




「…エミリア。
俺はおまえと出会えた事、
ただの偶然なんかじゃないと思うんだ。」




「え…?」



偶然なんかじゃない…?




レオは優しく微笑みながら

「俺はこの森でできた、おまえとのつながりを
たったこれだけの事で絶ち切りたくはないと思っている。

これから先の事―…
おまえが決めろエミリア。」



「私が……?」


…勝手に決めてもいいの?





< 77 / 201 >

この作品をシェア

pagetop