翡翠の姫君
こんな広い城を走ったから、息が上がる。
ゼーゼー言いながら、壁に手をついて呼吸を整えていると
「…エミリア?」
驚いた顔のレオが向こうから歩いて来ていた。
後ろには、レオに仕えているセルトさんとティナさんもいる。
この2人がレオに仕えている事は、この国に来てから知ったんだけどね。
「どうしたんだ、そんな慌てて。」
レオが駆け足でこちらにやって来た。
「ちょ…ちょっと確認…」
はぁはぁと言いながら言った。