翡翠の姫君
もしそれにエミリアが合格すれば、城で会うことができるんだ。
そう考えると、嬉しくて仕方がなかった。
俺も仕事を頑張ろうと思えたんだ。
だが…試験まで、勉強を頑張ると言ったエミリア。
もちろん城に来ることはない。
俺が行こうと思えば、楽に抜け出して行けるが…
勉強の邪魔になるんじゃないかと思うと、行くに行けない。
そんな事を考えては繰り返し
…今に至る。
そろそろ限界だ。
今まで長くても3日ぐらいだったのに、10日も顔を見ていないだなんて。
今すぐ抜け出したい。
エミリアに…会いたい。
でも、仮にも仕事中。
ましてやこんな雨の中。
抜け出したりしたら、またあの2人がうるさい…