翡翠の姫君
「…違う!!
この城が広すぎるんだってば!!」
そんなの迷うに決まってるでしょ!!
「ぶっ!!!
それを迷子って言うんだぞ?」
ツボに入ったのか、手で顔を覆いながら小刻みに震えている。
「ちょ、ちょっと!!!??」
いくらなんでも笑いすぎじゃない!?
「あー腹痛てぇ…」
ヒーヒー言って呟くと、ゆっくりと立ち上がって
「俺が案内してやるよ。」
ニッと笑ってそう言った。
「え!?いいよそんなの!!
教えてくれれば自分で行くから!!
レオも仕事あるでしょ?」