翡翠の姫君



「…違う!!
この城が広すぎるんだってば!!」


そんなの迷うに決まってるでしょ!!



「ぶっ!!!
それを迷子って言うんだぞ?」



ツボに入ったのか、手で顔を覆いながら小刻みに震えている。



「ちょ、ちょっと!!!??」


いくらなんでも笑いすぎじゃない!?




「あー腹痛てぇ…」


ヒーヒー言って呟くと、ゆっくりと立ち上がって



「俺が案内してやるよ。」


ニッと笑ってそう言った。


「え!?いいよそんなの!!
教えてくれれば自分で行くから!!
レオも仕事あるでしょ?」




< 99 / 201 >

この作品をシェア

pagetop