国境近くの森。翡翠の髪を持つ少女エミリアは、隣国の王子レオと出会う。
親戚の家で虐げられていたエミリアを、自分の国へと連れて行くレオ。
互いに二人は惹かれあっていくようになるのだけれど……。
毎日のように暴力をふるわれ、平和な日があるということを忘れてしまっていた彼女を包んだのは、レオの優しさでした。
運命を受けとめレオの優しさを受け入れながら、自分の足で自分の道を行こうとするエミリアの姿には、とてもあたたかい物を感じました。
身分なんて関係ない。
ただ互いを思いやる気持ちさえあれば。
シルク王国に連れ戻されたエミリアの行動には驚かされましたが、髪はまた伸びてくるのでそれを楽しみに待つことにしましょう。
二人の初々しい関係が、とっても可愛らしくて、最後まで一気に読み進んでしまいました。
読み終わった後、笑顔になることができる恋物語です。