もし、会えたなら
「ただいま~って
佐藤さん??」

声の主に目をやると
山本さんがいた。

『あ、どうでした?』

「まあまあかな。
浅間中の人かな??」

視線を移す山本さんと
それに向かって
会釈する先輩達。

「あ、ならいいわ。
佐藤さん、ここにいて。
あたし、またちょっと上に
いなきゃなのよ。」

『あ、は―い!!』

そう言い残し
また忙しそうに山本さんは
去っていってしまった。



「びびらない??」

と、愛先輩。

『もう慣れましたっ!!
先輩達アド
教えてくださあい!』

みんなに向かって
声かけする、あたし。

「いいけど‥
あ、渡瀬よろしくっ!!」

ビシッと親指をたてる
羽山先輩と

「いいよ~
渡瀬よろしく!!」

と、笑顔で羽山先輩に
便乗の成田先輩と愛先輩。
そして

「あたし、ない~!」

と、泣き真似のゆみ先輩。

『ゆみ先輩、かったら
教えて下さいねっ!!』

はずんだ、あたしの声。

「「ゆみ先輩っ誰??」」

渡瀬先輩と羽山先輩の
言葉に時が止まった。

「バレた―!」

苦笑いの成田先輩。

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