もし、会えたなら
『!?ゆみ先輩じゃ
ないんですか!?』
思わず椅子から
飛び立つ、あたし。
「癒実可愛いから
からかってた‥ごめん!!
さとえって言うの本当は!!」
と、舌を出すさとえ先輩。
「ほら、赤外線!!」
すでに用意されている
渡瀬先輩の携帯と
あわただしく通信しはじめた
あたしの携帯。
「俺はバイパスか!」
とか言って笑いながら
全部、渡瀬先輩は
送ってくれた。
笑うと幼くみえる渡瀬先輩に
なぜか心は弾んだ。
まさか‥今日
会ったばかりだし
彼氏いるし。
「癒実ちゃんさ
学校で何て呼ばれてる!?」
興味津々の羽山先輩。
『マリモでした!!』
「マリモ!?」
びっくりしている成田先輩。
『天然=天然記念物=マリモ
らしいですよ。』
苦笑いのあたしに
「なるほど!」
の一言の渡瀬先輩。