もし、会えたなら
『人を信じるって
どんなことだっけ‥。』

口に出た所で
ため息に変わった。

龍馬‥ごめん。

寂しいだけかもしれない、
あたし‥。
自分で最低とか人を
判別しながら、自分も
最低になって
いたのかもしれない。

だってね‥
すっごい、すっごい大きいんだ。
今でも覚えてるんだ
あの笑顔。


ごめんなさい
ごめんなさい

最低かもしれない。

いや、最低だよ。

だけど‥
あたしの好きな人は‥


―着信 渡瀬先輩―

きっと、この人。


そう思って見上げた空は
夏の夜空へと
変化を遂げていた。
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