もし、会えたなら
《どういう意味ですか?
先輩は彼女
いるんじゃないですか?》

ピロリン

<気になる人って羽山?
てか、俺…
彼女できたことねぇから。>

なんかもう
自分でも
分からなくなってきた。

《違います。

って、え!?
ないんですか!?
かっこいいのに。》

ピロリン

<その気になる奴、俺?
なんーて、ないよな!!
いやっ気にするな!笑

ないけど、へん?>

ないんだ…

じゃなくって、

あたしは、
人に言われて
いつも気づく。

今回もそうだ。
あたしは龍馬より
先輩が好きなんだと思う。
『彼氏だから』
そんな変な鎖に
しばられて無理に
好きでいようとした。
最低だ。

龍馬がいるのに。
なのに

一目惚れしたんだと思う。

あの大会で
初めて先輩を見たとき
もう好きになったんだと。

もう逃げられない。
確信したんだ。
あたしは好きなんだ。

だれ?
渡瀬先輩のことが。

でもね、
あたしは…。
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