もし、会えたなら

『会長!!あたし
接待になっちゃったんです-』

捨てられた猫みたいに
すがる、あたし。

「あぁ、佐藤さんは
出番いつかね?
たしか中学生女子の部の
最後の一番後ろだからね。」

一番後ろなら
まだいいかも‥♪

んじゃなくって

『会長!!‥って、あれ。』

「気を抜いて頑張って。
同じ中学生もいるから
まあ学校で出るけどね。
浅間中学だっけな?」

そう笑って言い残し会長は
打ち合わせに行った。


行っちゃった‥。
どうしよ~
二階会議室だよね-!
どこだよう‥

バタバタ
駆け足になるあたし。

ドンッ

『いたたた。すいません!!』

上を見上げれば
不思議そうにこちらを見る
制服を着た人達。


会長が言ってた人達かな?

「大丈夫-?」

『慣れてるんでっ!!』

クスクス笑われて
この言葉は
失敗した、と感じた。

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