ソプラノ
番外編

-riku-

俺の名前は夏目陸。






中学1年生だ。






バスケ部に入っている俺。




今日も放課後の練習を欠かさない。









毎日“上手くなりたい”という一心で、ゴールに向かってシュート練習をしていた。










―シュパッ






綺麗な弧を描き、バスケットボールがゴールに吸い込まれていく。














「そろそろ帰んぞー?」






後ろから声をかけられ、俺はバスケットボールを手に振り向いた。








「おぉ、もうそんな時間?」





俺は、夕日でオレンジ色に染まって光る体育館の時計を、目を細めながら見た。




「さっさと帰るぞー」





そいつは、ぶっきら棒な言葉を発すると、俺に向かってスポーツ飲料の入ったペットボトルを投げる。




「っとと・・・サンキュ!」





俺はペットボトルを受け取ると、蓋を開け、一口飲んだ。




< 103 / 204 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop