ソプラノ
―1時間くらい経っただろうか。
バタバタとうるさい足音が聞こえる。
「弾っ!やった!やったよ!・・・・っはぁゴホッ!」
由希が再び病室にやってきた。
「はぁ?何がやったの?」
俺は雑誌を読みながら由希に問いかけた。
「きょ、許可出た~!!はぁ・・・はぁ・・・・苦じぃ。」
由希はよろよろと丸椅子に腰掛けた。
「まじかよ・・・てゆーか行くのめんどい・・・」
―俺の何気ない一言に、由希は切れた。
「はぁっ!?ありえないから!!女子にあんだけ走らせといてなんなの!?」
由希はまたもや俺の雑誌を奪い取ると、床に叩き付けた。
「何怒ってんだ?ここ病院、静かにしろって。祭りに俺は必要なんですかって話じゃねぇの?」
俺はベッドから下り、雑誌を拾い上げるとパンッと音を立て閉じた。
―由希を見ると、なぜか泣いている。
「ちょ?おい、由希?」
俺はどうしていいか分からず、戸惑った。
「何でって・・・・理由がなきゃ駄目なの!?理由がなきゃ弾と一緒にいちゃいけないの?理由がなきゃ・・・・弾を好きでいちゃだめなの!?」
「は・・・・い?」
由希はキッと俺を睨むと「祭り来なかったら弾の秘密みんなに3つ話してやる!」と言い放ち、走って出て行った。
―ちょっと待て、あいつは子供か!
―あれ?何だこれ。
ポカーンとしたままの口を閉じ、由希の言った言葉を再度頭にめぐらせる。
『弾を好きでいちゃだめなの!?』
駄目じゃねーけど、えっ?
由希って俺が好きだったのか?
俺は混乱という渦に巻き込まれ、その日を終えたのだった。
バタバタとうるさい足音が聞こえる。
「弾っ!やった!やったよ!・・・・っはぁゴホッ!」
由希が再び病室にやってきた。
「はぁ?何がやったの?」
俺は雑誌を読みながら由希に問いかけた。
「きょ、許可出た~!!はぁ・・・はぁ・・・・苦じぃ。」
由希はよろよろと丸椅子に腰掛けた。
「まじかよ・・・てゆーか行くのめんどい・・・」
―俺の何気ない一言に、由希は切れた。
「はぁっ!?ありえないから!!女子にあんだけ走らせといてなんなの!?」
由希はまたもや俺の雑誌を奪い取ると、床に叩き付けた。
「何怒ってんだ?ここ病院、静かにしろって。祭りに俺は必要なんですかって話じゃねぇの?」
俺はベッドから下り、雑誌を拾い上げるとパンッと音を立て閉じた。
―由希を見ると、なぜか泣いている。
「ちょ?おい、由希?」
俺はどうしていいか分からず、戸惑った。
「何でって・・・・理由がなきゃ駄目なの!?理由がなきゃ弾と一緒にいちゃいけないの?理由がなきゃ・・・・弾を好きでいちゃだめなの!?」
「は・・・・い?」
由希はキッと俺を睨むと「祭り来なかったら弾の秘密みんなに3つ話してやる!」と言い放ち、走って出て行った。
―ちょっと待て、あいつは子供か!
―あれ?何だこれ。
ポカーンとしたままの口を閉じ、由希の言った言葉を再度頭にめぐらせる。
『弾を好きでいちゃだめなの!?』
駄目じゃねーけど、えっ?
由希って俺が好きだったのか?
俺は混乱という渦に巻き込まれ、その日を終えたのだった。