ソプラノ
-dan-
「くぁ~・・・眠い」



眠気に耐えられず俺は、目を閉じる。






―疲れていたのか、滅多に見ない、夢を見た。









―俺達を焦がすような太陽。





俺の記憶に蘇ってきたシーン。









―あれは確か、小学4年生だった頃・・・。












「陸、あった?」

「ない~」

「あ、これこれ」

「本当だ、あったあった」





近くの店に買い物に来たおれ達。




虫取り網を2つ腕に抱え、レジへと向かう。






真夏の今時期、虫を取るのが遊びの1つ。





でもこの間、兄ちゃんと喧嘩して壊しちゃったんだよな、網。
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