ソプラノ
バス停から歩いて5分、あの角を曲がったら俺の家だ。






角を曲がった瞬間、







俺に向かって一匹の犬が、ものすごい勢いで走ってくる。








「なんだ?」





俺は目を細めてその犬を見た。










「ワンッ!」






犬は俺の足に跳びつき尻尾を振って鳴いた。







「龍?」







俺はその場にしゃがみ込むと、小さな犬を抱き上げた。






「あれ?なんで外にいるんだよ」






龍は家の中で飼っていて、散歩以外は外に出さないはずなのに。
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