ソプラノ
「父さん急いで行って来たって、まさか玄関開けっ放しにしてかなかったよな?」






俺はふと父さんに尋ねた。





父さんは少し考えてから、





「あぁ~どうだったかな?」






と、とぼけた口調で言った。




母さんはそんな父さんに、ますます切れた。






「あなたっ!玄関開けて行ったんでしょ!おかげで龍がどこかにいっちゃうとこだった のよ!?」






―おいおい・・・・大丈夫か。






俺はますますヒートアップする2人の口喧嘩を眺めながら、引きつる口元を抑え、玄関から離れた。























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