ソプラノ
涼に、告られた日。





―“私、弾の事好きみたい”




涼の、少し震えた声。








俺が、涼に告った日。



―“分かんない。幸せだからかなぁ?”


―“ありがとう”





涼の、涙声に、俺は笑ってたっけ?














「・・・・っ!」









涼と交わした何気ない一言一言が、俺の記憶となって、蘇る。











「“弾”」








―なぁ、もう一度、そのソプラノの声で、俺の名前を呼んでくれよ。






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