ソプラノ
「ばぁか。お前が涼ちゃんをすげー好きだって証拠だろ?」




陸は椅子から立ち上がり、俺に背を向けそう言った。








「だから、お前は最後まで涼ちゃんを好きでいれる“資格”があんの!」









「・・・お?俺!今すげーいい台詞言った!」






陸は再び俺に向きなおし、大きな口で笑った。







「ばーか、くさ過ぎ」と、俺は陸を見て笑って言ってやった。






「じゃあ、明日また来るからな!」





陸は背中越しに手を振って、俺の病室から出て行った。













―“最後まで涼ちゃんを好きでいられる資格があんの!”







俺は陸のくさい台詞を、再度思い出し、笑った。











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