忘れられない人
「・・・中野?」

もう一度、名前を呼ばれた。

私は手を引っ込めて、こっちを見ている凌のそばへと駆け寄った。

くらげの水槽のところで、

あまりにもそのキレイさに、私は見とれてしまい、しばらく動けずにいた。

・・・きれいだなぁ。

うちでも飼いたい(?)くらいだ。

そのおっとりとした優雅な動きに、ボーっとしながら見惚れていると、

上から凌の声がした。

・・・え?

真上から声、したよね??

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