忘れられない人
不機嫌
次の日の朝。

朝食を摂っている父の姿を横目に見ながら、

私はドライヤーで髪の毛をセットしていた。

私は朝食を摂らないので、父のそばで会話をすることもなく、

ましてや、いつも時間ギリギリで動いているので、慌ただしい中、朝から謝ることはできなかった。

そしてまた、

父は見るからに不機嫌で、私とは目を合わそうともしなかった。

こんな父は初めて見るかもしれない。

母からも、無言のプレッシャーで、

『早く謝れ。』と言いたげな視線が痛い。

はぁぁ・・・。

月曜からすごい憂鬱だ。
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