忘れられない人
やば・・・。

一斉に何事かと、私の方に視線が集まる。

まだ仕事中だった。

いけない、いけない。

「誰も他人事だとは思ってないけどさ・・・。最近けっこう頻繁に会ってきてるじゃない?」

「まぁねー。昨日の1回以外は、全部私から誘ってるんだけどねー。」

「でも、イヤだったら、何かと理由つけて会わないって!咲妃、アンタだってそうでしょうが。」

たしかにそうだけど・・・。

でも、普通の人と、凌。

一緒にしていいものか・・・。

今まで接してきた男の人の中にはいないタイプだ。

今時めずらしいくらいの硬派―――。
< 180 / 194 >

この作品をシェア

pagetop