忘れられない人
「どうせだったら、彼氏にしちゃった方が、いろいろ楽しみも増えるじゃない?・・・でも、まだ無理なのかなぁ・・・。」

「私はね、無事にバイクの免許を取ることができたら、そのときにでも告ろうかなと・・・。」

「それこそ、気が遠くなるくらい、先のことじゃない?ましてや、咲妃はさ、今教習所離れしてるってのに。」

「あ、それ、もう解消!今日は仕事上がりに久しぶりに乗ってきまっす。」

凌が見に来てくれる前に・・・自分で一度乗って、練習しなくちゃと思い、

意を決して技能講習の予約を取ってきたのだ。

さて、うまく乗れるか・・・。

さっぱり自信がない。

「あらら~。藤咲さんパワーってすごいんだね。咲妃ってば、強くなったんじゃない?」

友美は笑いながら、

「あ、そうだ。これ、ご褒美?いや、お守りかな♪」
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