忘れられない人
初デート
月曜日。

早く友美と話したくて、いつもより30分早く、私は会社に出勤した。

みちるには、早速土曜日に会って話した。

凌と二人で会うことに、みちるは素直に喜んでくれた。

「すごいじゃーん!藤咲先輩から誘われたんでしょ?!いいなぁ・・・。」

凌の方から誘われた・・・というよりは、私と約束していたのを覚えていて、誘ってくれた・・・の方が合っている。

しかし、みちるに言わせれば、イヤだったら、そんな約束は流すと言う。

確かにそうかもしれないが、凌の性格上、律儀そうなので、相手が私じゃなくても、乗せそうな気がする。

それはそれで、悲しいけれど。

「おはよう!」

「おはよ。早いね、今日は。イイコトあったっしょ?」

私の態度ですでにバレバレ。

勘のいい友美はにやっと笑いながら、

「ずっと二人で話しちゃってさ~。何かいい雰囲気だったもんねぇ~。」

と、私の顔を覗き込むようにして言う。
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