忘れられない人
そして、待望の土曜日。

私は行き先はどこでもよかったので、凌にまかせることにし、

凌からはお昼前に目的地に着きたいので、9時に私の家まで迎えに行くとの連絡が来た。

私は早起きして、念入りに髪の毛を巻いたり、メイクをした。

しかし、メットをかぶるので、髪の毛はぐしゃぐしゃ、暑いせいでメイクもボロボロ・・・と、後でさんざんな結果になったことは、このときは知る由もなかった。

9時ちょっと前・・・凌からの電話が来た。

「おはよう。今、中野んちのそばのデニーズの駐車場に着いたから・・・。待ってるわ。」

「うん、今出ます。」

そう言って携帯を切ったものの、

ん?今、私のこと中野って呼び捨てだったよね?

と、なぜ呼び捨てされたのか不思議に思った。

この間まで、中野さん・・・だったよねぇ。

それこそ、みちると同じく、部活の先輩後輩のようになってしまってるのかも。

みちるのことは、羽田って呼んでたもんなぁ・・・。
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