忘れられない人
「へっえ。同じ板橋区民、よろしくな。」

そして私の頭にぽんっと手を置いた。

どっきーん。

それだけなのに。

私の心臓は、破裂しそうにドキドキした。

「じゃ、またね〜。」

解散したあと、電車に乗ったところで、私は初めて重大なことに気がついた。

連絡先、

交換するの、忘れてた・・・。

帰るまでには聞かなきゃ聞かなきゃって思ってたのに。

あーん、私のバカ。

こりゃあ、みちるに聞くしかないかなぁ・・・。

でも。

高校時代憧れてたっていうし。

今日のみちるは、かなりテンション高かったし。

みちるも好きだったりするのかなぁ・・・。

うーん・・・。

どうしよ。

ぐずぐずと悩んでいた矢先、メールの着信音が鳴り響いた。

メールを開くとそこには、

『恋に落ちたっしょ(^-^)みちる』

・・・バレてる?
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