忘れられない人
「あ・・・んたは、もう!どうしてそう先走るのよぉ!!!」

週初めの月曜日は、お互いに話すことが尽きない。

特に私は、土曜日に凌との初デートだったわけで。

友美はその進展を楽しみにしていたのだが、まさか私が教習所にまで通うとは、夢にも思わなかったようだ。

昨日買ったバイク雑誌を手に、

「藤咲さんの乗ってたバイク、これなんだけどっ。」

と私は、凌と同じバイクを見つけて、友美に見せる。

「バイク・・・はどうでもいいっっ!どうせみんな同じにしか見えないし。・・・じゃなくって、何でまた、教習所に通わなくちゃなんないわけ?藤咲さんに、免許取れなんて言われてないでしょお?!」

私の無茶っぽりに、友美は呆れるどころか、完全に怒っている。

「言われてないけど、同じ世界を味わいたいなぁ・・・とか思っちゃったんだもん。何で友美まで、そんなに怒るかなぁ・・・。」

誰一人、共感してくれないので、私もかなりヘコみ気味だ。

やっぱり先走りすぎたのだろうか・・・。



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