太陽キャンディ
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「……南、お前顔死んでんぞ」
平塚先輩にそう言われたのは、昼休みのこと。
教室で昼を済ませ、残り時間を屋上で過ごしていた時だった。
「あ、それちょっとわかる」
隣にいる同じクラスメイト、同じ野球部の守備位置セカンドの高瀬が、あんパンを口に運びながら頷く。
高瀬独特の黒縁メガネが、太陽の光に反射して眩しい。
「……平塚先輩、それってどうゆうことですか」
顔が死んでる、なんて初めて言われた。
軽く微笑みながらそう聞くと、平塚先輩はキラキラスマイルでこう続ける。
「……うーん、そのままの意味」
「はあ……」
(…………失礼過ぎる)
でも少し気になって、頬を軽く抓った。