太陽キャンディ
平塚先輩は彼にベッタリとくっついたまま。
どれほど彼が好きなのか、よく分かる。
だからこそ。
彼をもっとよく知りたいって気持ちは膨れ上がった。
「んじゃあ陽太、お次は自分から自己紹介しようか」
「は? 別にそんなの必要な」
「ある!」
平塚先輩に言われ、彼はしぶしぶ話し始めた。
「……御門陽太、一年」
ちょっとだけ頬を赤らめて、面倒くさそうな表情で名前と学年だけを告げる。
「え、そんだけ? もっとほら……、あるじゃんか」
「ねぇよ」
そんなこんなで彼の自己紹介は終わり、次は俺たちの自己紹介になる。
みんなと同様に名前と学年、そしてご丁寧に守備位置まで。