太陽キャンディ
確かに陽太はあんなんだし外見だって、こないだ久しぶりに会った時は俺もびびった。
それに高瀬が言った通り、中学のシニアの時は監督さえも手に負えないほどのプライドが高い。
だけどピッチャーの腕はチームで一番で、俺以外の先輩から嫉妬を受けるほど。
キャッチャーのサインには首を振るし、とにかく自分勝手だ。
『陽太とバッテリーなんかやってられっか!』
そのセリフを、俺はどれだけ聞いたことだろう。
そう言われても、陽太は自分を一切見つめようとしなかった。
だからなんだろう。
『追い出された』
『……は?』
『試合に出たんだよ、負けて責められて』
『……話が読めねえよ』
『部活から追い出された、だから学校辞める』
だから追い出された、んだろう。