私の好きな人
「いらっしゃい!!おぅ!!拓也じゃねぇーか、久しぶりだな」
「親父さん!!元気だったんですね」
「あったりまえよ、うん?そっちの可愛い子は、彼女か~?」
親父と呼ばれている人が私に気づく。
「え?…あ…」
私は、どう答えたらいいか分からず、拓也の方を見た。
すると、拓也が私の目を見て。少し笑ってから、「はい、彼女です」と、言った。
やっぱり、誰かに彼女ですなんて言うのは、恥ずかしいみたいだ。
拓也の顔が赤くなってるから。
でも、それが、少し嬉しい。
「まぁ、立ち話もなんだし、適当に座ってろ」
「はい、そうさせてもらいます。花」
「あ、うん」
私は、拓也に手を引かれて、カウンターに座った。