好きでごめん(×□×)!
「彩夏・・? 泣いてる?」
あたしの涙目に気づき、翔太が顔を覗きこんできた。
「んっ・・・・・・・・」
あまりの息苦しさに、反応できないあたし。
そんなあたしに、彼は何を誤解したのか
「そーだよな。俺最近さ、彩夏と会ってなかったし・・。そりゃ彩夏も淋しかったよな」
そう呟いて、遠くを見つめた。
一瞬、彼がなにを言ったのか意味不明だった。
まるで違う次元からやってきた王子さまみたいに。
それとも・・違う星の宇宙人?
どっちにしろ、彼の言ってることとあたしの思ってることは違う。
あたしはあんたなんか、好きじゃない。
もう好きになるなんてことは――できない。
過去にあったことなんて、あたしは振り返りたくない。
「戻りたい」なんて思わないんだから。