好きでごめん(×□×)!
「よしっ、血止まった!」
いつものコドモみたいにあどけない表情。
翔太はいつも、明るくラフに笑う。
翔太の笑顔には、表も裏もない。黒も白もない。
いつでもなりふり構わない・・そんな笑顔。
「ありがと、翔太。おかげですんごい血出てたのに、すぐ止まっちゃった」
すごくハードだったけど、翔太の止め方はまさに神技ものだった。
「どーいたしまして。つか、彩夏のさっきの息苦しい感じの声、めっちゃ興奮した!
また聞かせろよ?」
「はぁ!?」
ばかじゃないの!?
なにが、「また聞かせろよ?」だよ!?
この、ド変態!
その言葉にものすごく、腹が立ってきた。
でも彼はあたしが怒っていることを知っておきながら、爽やかに微笑む。
「ありゃあ・・彩夏、ご立腹様? だけどいいじゃん。他の誰にでもない、俺にだけ、
その声聞かせるんだぜ? 俺以外のぺーぺーさん達には聞かせねぇから」
「なにほざいてんの、翔太」
さすがに怒りが、体じゅうに浸透してきた。