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「流?」
戸惑いの表情を浮かべ、問いかける。
「もうそろそろ、俺の部屋行こう」
「え?でもおばさんと話…」
「いいから」
そう言って、歩き出す。
私も手を引かれているわけだから、
ついていかないわけにはいかない。
「ちょっと、理沙ちゃんつれてかないでよ」
と後ろから声がした。
私はパッと振り向きぺこりとお辞儀をし、
リビングを出て行った。
トントントン、と軽快よく階段を上って
突き当たりが流の部屋。
入ってすぐ流はベッドに腰掛け、
私はいつもの場所に座った。
「どうしたの?急に、おばさんとまだ話したかったな」
「…お前、上の空だったろ、それなのによく言うな」
キッと鋭く、睨みながら言われた。
上の空、確かにそうだったけど…。