名残の雪
わたしが久保くんを好きかどうかなんてわからない。

ただ…。

久保くんがいない委員会はなんだか静かなんだろうな。って想像したらそれはそれで、ちょっぴり淋しいなと思っただけ。



知恵も久保くんも。

わたしにはこのくらい騒々しくて、しつこくて、失礼で。

突っ掛かってくるくらいの相手がちょうどいいのかもしれないなって。

この温度差が心地いいなって。


窓の外。

白いカーテンに纏われた景色を眺めながらそう思った。



この名残の雪みたいに―。





End.
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